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長岡技大ソフトウェア開発サークルの開発ブログ

作業効率を上げる為に覚えておきたいコマンド

書き手:肥田野

今回はプログラミングでよく使われるコマンドについて紹介していきます。

PCを使い慣れている人にとっては基本事項だと思いますが、おさらいと思って眺めてみてください。

これらのコマンドを使いこなすことで、長い目で見れば飛躍的に作業効率を上げることができますし、時間短縮によってモチベーションの維持にも繋がります。

Windows端末での操作を前提としていますが、MacでもCtrlキーをコマンドキーに置き換えるだけで大体上手くいくと思います。

Shift+十字キー

テキストの編集時に、マウスでドラッグするときと同じように文章の範囲選択が出来ます。

Homeキー Endキー

テキストの編集時に、編集中の行の先頭か末尾にカーソルを移動させます。

ノートPCなどではテンキーと兼用になっている場合があるので、NumLockキーでテンキー機能をロックすると使えるようになります。

Shiftキーを押しながらHomeかEndを押すと、カーソル部分から先頭または末尾までの文章を範囲選択できます。

ウェブブラウザなどではページの一番上、一番下にジャンプすることができたりします。

Ctrl+C

範囲選択した文章のコピーです。編集タブまたは右クリックしてコピーを選択するより大きく手間を減らせるので、積極的に使っていきたいコマンドです。

Ctrl+X

範囲選択した文章の切り取りです。プログラミングにおいてはコピーよりこちらを頻繁に使うと思います。 ある行に書いた処理をやっぱり別の行に書きたいときなど、このコマンドを覚えていないと効率に大きく関わってきます。

Ctrl+V

コピーまたは切り取ったテキストを貼り付けます。 ここまでのコマンドを組み合わせると、

①Endキーを押してカーソルを末尾に移動

②Shiftキーを押しながら上入力で1行まるごと選択(まだShiftキーは離さない)

③もし上の行の途中に被ったらEndキーで選択範囲を修正(ここでShiftキーを離す)

④Ctrl+Xで切り取り

十字キーかマウスで移動させたい場所の直前の行末にカーソルを移動する

⑥Ctrl+Vで貼り付け

ここまでの処理が2,3秒でできるようになります。試行錯誤しながら何度もコードを書き換える作業をするとき、この違いはとても大きくなるでしょう。

Ctrl+A

編集中のテキストを全て選択するときに使います。

ファイルの中身を別のファイルに書き写したいときなどに便利です。

Ctrl+Z

作業をひとつ前の状態に戻すコマンドです。

使用ソフトによっては戻せる回数に制限があるため、過信には注意が必要です。

Ctrl+Y

一つ前に戻した作業を、やっぱり戻さずに先へ進めるときに使うコマンドです。

ソフトによってはCtrl+Xだったり、Ctrl+Shift+Zだったりします。

Ctrl+S

編集中のファイルを上書き保存します。(ファイルに名前が付けられていない場合は「名前をつけて保存」になります)

動作が重かったり不安定なソフトを使う場合は、こまめに保存をしておくことが重要です。

Ctrl+F

テキスト内から特定のワードを検索します。

長いプログラムを書くようになると、特定の変数や関数などがどこで使われているか知りたいことがあります。

そんなときに一々コードを斜め読みしていては時間がかかりますし、見落としもあるかもしれません。

このコマンドを使うと小さな検索ウィンドウが出るので、探したいワードを入力してEnterを押すと、開いているファイルから検索して該当の箇所にジャンプしてくれます。

検索結果が複数ある場合は、Enterキーを押していくと順に次の候補へジャンプしてくれます。

プログラミング用のIDE統合開発環境)ではこの機能が充実している物も多く、現在開いていない別のファイルや、プロジェクト全体から検索してくれるものが多いです。

Ctrl+H(一例)

特定のワードを検索する機能に付随して、特定のワードを別のワードに置換してくれる機能もあります。

呼び出しコマンドは環境によって異なります。VisualStudioではCtrl+Hですが、Ctrl+Fで開いた検索ウィンドウからオプションとして利用できるケースも多いようです。

変数名を誤入力した時にはこれで全部一気に修正できますし、使いかたを工夫すれば間違った処理をしている部分を広域に渡って一度に訂正できる便利なコマンドです。

ただし、検索/置換する範囲の指定を間違えると、関係ないファイルで意図せず一部分が変更されてコンパイルエラーとなる場合もあるので注意が必要です。置換したい部分をドラッグまたはCtrl+Aで全選択して、「選択部分」の指定で置換するのが一番確実でしょう。

Ctrl+「{」キー

現在選択中の「{」に対応する「}」にジャンプします(逆も可能)。これも呼び出し方法は環境によって異なります。

プログラム中のどこかで中括弧が抜け落ちると、大抵のデバッガでは探すのが困難です。

そんなときに怪しい部分の中括弧を選択してこのコマンドを実行すると、「コンパイラが認識する」対応する中括弧にジャンプします。

そこがプログラマの意図しない場所であったなら、その辺りに中括弧の脱落があることになります。

ここからおまけ

Ctrl+Alt+Delete

コンピュータのロックやタスクマネージャーの起動を選択するメニューを表示するコマンドです。

かつてのOS(WindowsXP頃?)はこのコマンドでタスクマネージャーが直接呼び出せていたので、「困ったときにはCtrl+Alt+Delete」を実行するのが定石と信じられていた時代もありました。

流石にフリーズしたりブルースクリーンになった状態からこのコマンドを実行しても何も解決しませんが……

Ctrl+Shift+Esc

最近のOSでタスクマネージャーを一発表示するコマンドです。

タスクマネージャーはタスクの強制終了の他に、各プロセスがCPUやメモリをどの程度消費しているかを確認することが出来ます。

動作が重いと思ったら、タスクマネージャーで原因を探してみると、早期解決に繋がるかもしれません。

Ctrl+W

ウェブブラウザにおいて、現在表示しているタブを閉じることが出来ます。

何かよくない物を閲覧しているのが見つかりそうになったときに便利です

Ctrl+Shift+T

最後に閉じたタブを開きなおすコマンドです。

うっかりタブを閉じてしまったときなど、このコマンドで復活させられるので便利です。つまりCtrl+Wも完全な証拠隠滅にはならないということですね。

Ctrl+数字キー

左から数えてn番目のタブを表示します。

ノートPCのタッチパッドの調子が悪いときなど、このコマンドと十字キーなどで結構ブラウジングできちゃったりします。

ウィンドウズキー+P

外部出力の設定メニューを表示します。

普段使うことはあまりないのですが、デュアルディスプレイやプロジェクターにPC画面を表示するときに、一々コントロールパネルを開かなくてよいので便利です。


とりあえずはこんなところでしょうか。

参考書や講義ではあまり教えてくれない内容なので、初めて知るコマンドが一つでも身につけられればと思います。